もっとフィジカルが強ければ勝てるのに。
もっと高く跳べればブロックされないのに。
もっと速く走ることができれば、ディフェンスに追いつかれることはないのに。
あなたの「プレーの質」はあなたの「練習の質」が反映されていきますが、
そこには必ず、普段から摂取している栄養素が関わってきます。
筋肉をつけたいと考えているならば、
運動前の糖質の摂取と、運動後や日中の定期的なたんぱく質の摂取を怠ってはなりません。
ただやみくもに筋トレを頑張るだけでは、決して強いフィジカルは手に入らないのです。
このテキストでは、バスケットボールの「技術」と直接関係する栄養素について解説していきます。
バスケットボールスキルと直接関わる栄養素とは?
あなたは普段の食事から、バスケットボールに必要な栄養素を考えていますか?
コート上を縦横無尽に動き回り、時にお互いの体を激しくぶつけ合い、ボールを持てばしなやかな身のこなしと、繊細なハンドリングが求められる。そんなバスケットボールゲームを戦う選手にとって、パフォーマンスを常に維持するために欠かせないのは、食べ物によって摂取される栄養素です。
普段の生活から「何を食べているか?」が非常に大切です。
動体視力に影響する栄養素
バスケットボール選手にとって大切な栄養素、ミネラルに分類される「鉄分」は血液に存在しており、主な役割は酸素を身体中の細胞に送り届けることです。鉄分が不足することによって起こる症状として動体視力の低下があります。鉄不足になることで、酸素を身体中の細胞に届ける能力が低下します。
これにより脳や目の機能が低下した結果、動体視力の低下に繋がります。
- 試合中に味方から速いパスが飛んできたが、キャッチミスしてしまった。
- 素早くダイブした味方へパスを供給したかったが、タイミングが遅れた。
- ディフェンス中にスティールを試みたが、誤って腕を叩いてしまった。
など、鉄分の不足による動体視力の低下がミスに繋がる場合があるのです。
鉄を多く含む食材
大豆やつまみ菜、サラダ菜などの植物性食品には、「非ヘム鉄」という鉄分が多く含まれています。
赤身の肉や青魚などの動物性食品には、「ヘム鉄」という鉄分が多く含まれています。
鉄は栄養素の中でも吸収率の悪い栄養素で、腸内での吸収率は摂った鉄の15%程度と言われており、
特に「非ヘム鉄」は5%程度とも言われています。
鉄を摂るのであれば、非ヘム鉄よりも吸収効率の良いヘム鉄を多く含む食材をオススメします。
とはいえ、植物性食品は他の栄養素も豊富に含んでいるため、摂らなくても良いというわけではありません。
吸収を助けてくれる栄養素
吸収率の悪い鉄ですが、吸収を手助けしてくれる栄養素もあります。それは、柑橘系のフルーツや、じゃがいもなどに豊富に含まれているビタミンCや、レバーや人参に多く含まれるビタミンAです。
これらとともに鉄を摂ることで吸収効率を上げてくれます。
反対に鉄の吸収を邪魔してしまう栄養素や食品もあります。
それはカルシウム、大豆たんぱく、アルコール、卵、フィチン酸、ポリフェノールと言われています。
このように意外とたくさんあり、普通に食事をしていれば必ずといって良いぐらい摂り入れているものです。鉄の吸収が邪魔されてしまうことをできる限り抑えるとすれば、食事中や食後すぐに緑茶や紅茶、牛乳、アルコールを含む飲料などを飲むことを控えるようにし、吸収を邪魔する栄養素を鉄の摂取タイミングとずらすとよいかと思います。
それぞれの食品は目的によってメリットが大きくなったり、デメリットが大きくなったりするので、お近くにスポーツ栄養に長けた栄養士がいればアドバイスを求めると、効果的に成果を上げられるかと思います。
まとめ
バスケットボールのスキルに直接関わる栄養素は「鉄分」でした。
人の身体は、すべて人が摂取した栄養素によってできています。あなたのパフォーマンスが安定していなかったり、メンタル状態が乱れている原因は、食事にあるかもしれません。
※加えて、睡眠も重要な要素です。
日々の食事に関する知識を学び、実践していくことで
あなたのスキルアップにつながることを心から願っています。