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「バスケはうちの子に向いていないかも?」と思った時に必ず読んでください

コミュニケーションメンタル指導理論
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子どもがバスケットボールをやりたいと言ったから始めさせたものの、なかなか上達しない。周りの子たちから遅れているような気がする。試合に出させてもらうことが無い。(少ない)

そう感じている、バスケットボールをしているお子さまをお持ちのお父さん、お母さんへ。

「バスケはうちの子に向いていないかも?」そう思った時に、このテキストを読んでいただきたいと思います。少しでも、あなたの考えや行動に影響を与えられることができれば幸いです。

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バスケットボールをする子どもがいる親に必要なこと

スクールでの練習終わりに、このようなことを親から相談されることがあります。

「うちの子、上手くなっているでしょうか?」

親の気持ちとしては、バスケットボール教室に通わせている以上、上手くなってもらいたいと願っていますし、なかなか上達しないと焦りを感じてしまうのはごく自然のことだと思います。おそらく、たいていのコーチは「もちろん、上達しています。」とお答えするかと思います。具体的にどこが伸びていて、どこが足りないのか詳しく説明してくれる熱心なコーチもいるでしょう。

特にバスケットボールを経験してこなかった保護者の方にとっては、「自分の子どもは今、どのレベルにいるのか?」というのは気になると思います。しかし、このような質問を投げかけてしまっていることに、実は問題があります。中には子どもが隣にいるにも関わらず、「うちの子はどんくさいから」と言ったり、「なかなか上手くならない」などと相談される方がいます。

なかなか上達していないと感じるのであれば、その原因はもしかすると【あなた】にあるかもしれません。子どもとの間に「もっと練習しなさい」「もっと積極的になりなさい」と言ったニュアンスのコミュニケーションが無意識レベルでのうちにあるとすれば、少し考えてみる必要があります。子どもの可能性を押しつぶしてしまう前に、ここで立ち止まってみましょう。

バスケットボールをする子どもがいる親に必要なこととは?
例え、「過去にバスケ経験のある親」があなたに当てはまるとしても、以下を参考になさってください。

「今」だけで判断しないこと

バスケットボールをしていれば、すべからく自分のイメージ通りにいかないことはあります。

「ドリブルがうまくできない」「パスが通らない」「シュートが入らない」「ボールが回ってこない」など、すべてのスキルにおいて未熟であればある程、思い描くプレーにはほど遠い、多くの失敗を繰り返すことになります。そんな時、あなたなら失敗を繰り返す子どもにどんな声掛けをしますか?

「なぜ、そんなこともできないのか?」

「なぜ、理解できないのか?」

ついつい、そのような思考になったことはありませんか?

子どもは、無数の失敗をすることで学んでいきます。すべての物事は、失敗するようにできています。最初から成功体験できる選手はいません。あったとしてもそれはビギナーズラックであり、すぐにうまくいかなくなります。多くの失敗を繰り返した先に、「できない→できた」が待っています。

子どもには無限の可能性があります。すべての子どもがダイアモンドの原石を持っています。日々、己を磨き、いつか輝くために「今」に集中します。可能性を最大限に引き出すためには、その競技・練習・試合が「楽しい」か?また、その競技をしている自分のことが「好き」か?という部分を大切にしてあげることで、「今」上手いか?「今」上達しているか?「今」試合で活躍しているか?という部分は決して重要でないということを知っていただければと思います。

バスケ経験者の親が注意したいこと

大抵の元プレイヤーは、自分が下手だった頃の記憶はあまり覚えていません。今の自分に辿り着くまでに、どのくらいの失敗を繰り返したのか?すべて覚えていることはほとんどないでしょう。つまり、自らが体験したことについての経験則はあまり参考にならないのです。自分の経験則ですべてを判断しないことはとても大切です。

試合(練習)を観た後は、褒める

帰りの車中や夕食の際に、試合や練習の振り返りをする時などはお子さんの良かったところを褒めてあげてください。褒めるところが見つからなくても、「あなたの試合(練習)している姿を観てるのが本当に楽しい」ということを伝えてあげてください。

子ども(選手)は、失敗したことは自分の中で十分に反省していますし、コーチや監督からすでにアドバイスをもらい改善へ向かおうとしています。一見、あっけらかんとしているようでも、心のどこかできちんと意識しています。2度、3度と同じ失敗を繰り返す可能性もありますが、子どもはそうやって学んでいくものです。その日の失敗をもう一度振り返る必要はほとんど無いのです。

最終的な判断は自分がしている、という経験

「同じ学年のあの子が、あんなに上手いのはなぜだろう?」そう感じたことはありませんか?

それは、自分の子どもよりも早く、多くの失敗体験をしているからに違いありません。失敗体験を積み重ねるには、バスケットボールと向き合う時間を長くする他はありません。着実に上達を続ける選手は、必ず自主的に練習を行っています。

では、どうすれば子どもは自主的に練習をする(自主練する)のでしょうか?

「親から「勉強をしなさい」と言われたことが無い」、または「親から勉強を教えてもらったことは一度もない」という子どもが東京大学に合格している、というデータがあります。やるべきことを強要されないことで自主性が育つ子どもが一定数はいるということです。

逆に、「勉強をしなさい」と言われたことのある子どもが、なぜ東京大学に合格できたのか?という別のデータもあります。それによれば、「勉強して良い点をとるのが楽しかったから」「親に褒められたいから」だそうです。

このデータから考えられることは、いずれも「最終的にやるかやらないかは自分で判断している」という経験にあると思います。

こっそり親が誘導する

過去に「勉強しなさい」と言われた経験が無い、と答えている学生の中には、おそらくその記憶が上手に書き換わっているという可能性があります。それは、勉強が楽しかったり、良い点を採れば親に褒められたりする経験によって自主的に勉強している意識が強くなるからです。

「今日はバスケの練習はしないの?」とか、「あれ?今日は自主練する日じゃなかった?」とか、「シュート練習、手伝おうか?」とか、「公園にバスケしに行く?」などなど。

子どもが最終的にやるかやらないかを自ら判断できる状況(環境)を、親がこっそり作ってあげることが大切だと思います。時間になっても練習に行かないとか、自主練すると言っていたのにやらないなど、間違った方向にベクトルが向けば、常に質問して良い方向へ導くことが重要です。

ただし、別のことに夢中になっている時に無理に誘導していくのはご法度。慌てずに、お子さまが話を聞ける状態の時に伝えてあげることが必要です。

指導者の選び方

バスケットボール教室、クラブ、部活に行かせていれば、勝手にうまくなる。そう思ってしまっている親がいます。気持ちはわかりますが、指導者は魔法使いではありません。

大切なお子さまを預けていただいている限り、指導者は限られた時間で選手が最大限成長できるように試行錯誤します。しかし、指導者の年齢、競技経歴、指導歴、人間性など、十人十色です。ムラが出るのは当たり前。

また、指導者と選手が共有できる時間は限られています。それは、あなたが常日頃からお子さまと接している時間に比べたら本当に一瞬でしかないのです。その一瞬で、上達のきっかけを与えるスキルを持っているのがプロコーチですが、その成果を十分に発揮させるにはあなたの協力が必要です。

そうなると、親の指導者選びも非常に大切になってきます。「どんなメニューをやっているか?」「周りにウマが合う子や、上手な子がいるか?」に目が行きがちですが、「どんなことを学ばせてくれているか?」に着目した方がベターかと思います。バスケットボールを通じてお子さまのやる気を引き出し、正しい努力の方法を教えてくれる指導者こそ、「生きる力を育てられる指導者」だと思います。

もちろん、親の主観だけで環境を選んではいけません。あなたとお子さまは別の人間です。お子さまときちんと話し合った上で指導者を選ばなければ、せっかくのやる気を奪ってしまうことでしょうから、気を付けましょう。

上手くなることだけが「すべて」ではない

これまで、「主体性を持って経験を重ねていく感覚を養うこと」や、「自分で考えて、自分で決めているという感覚を持たせてあげること」が大切だとお伝えしてきました。私たちは自分が続けてきたバスケットボールという競技を愛していますし、バスケットボールに自らを育ててもらったという経験があるからこそ、その素晴らしさをあなたのお子さまにも経験してほしいという想いがあります。

しかしながら、子どもの可能性が他の競技や物事にあるのではないか?と考えることは自然のことです。そのような時は無理せず、他競技や他の習い事にトライさせてみることも大切だと思います。

何事もそうですが、上手くなることだけが「すべて」ではありません。バスケットボールが、人にもたらす恩恵が何かは、人それぞれで違うと思います。大切なのは、バスケットボールを通してより多くの体験、経験をすることです。

プロ選手になるという夢を目指す価値はありますが、現実は非常に狭き門です。いくら上手くなっても、上には上がいます。

スキル以外に、何を学ぶのか?何を得るのか?

小学生、中学生の子どもたちには、是非長い目で見て考えてほしいと思っています。

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