レイアップステップを踏み込んだ瞬間、相手ディフェンスがコースへ上手に入ってきて、苦しまぎれのシュートを打たされた経験ありませんか?
ドリブルからレイアップシュートをしたいのに、ディフェンスのプレッシャーがきつくて思うようにフィニッシュまで持っていけない。そんな経験も、バスケに夢中なあなたなら、きっとあると思います。
このテキストでは、相手ディフェンスの対応によって後出しじゃんけんできるお勧めのフィニッシュムーブ「ユーロステップ」をご紹介します。
- ユーロステップの基本構造を学べます
- ユーロステップの実用例を学べます
- フィニッシュの選択肢を増やし、得点力を向上させることができます
ユーロステップを学ぼう
ユーロステップの起源とは?
「ユーロ」とは、ヨーロッパの通貨(EUR)や、ヨーロッパ自体を指す言葉です。一説によれば、ユーロリーグで優勝した後に、オリンピック優勝、NBAのサンアントニオ・スパーズを優勝に導く活躍をした、アルゼンチン出身のNBAレジェンド、マヌ・ジノビリ選手がこのユーロステップを広めたと言われています。
そのプレイスタイルは、「予測不能」なジグザグした動きで相手ディフェンスを翻弄し、変幻自在なペネトレーションと変態的なパスセンスで当時のNBAでは異彩を放っていました。彼を象徴するフィニッシュムーブとして、ユーロステップ(当初、ジノビリステップと呼ばれることもあった)があり、今ではバスケットボールの基本的なフィニッシュムーブとして定着しています。
ユーロステップの基本解説
それでは、ユーロステップの基本を学んでいきましょう。
通常、ゴールに向かって縦に踏むレイアップシュートの1・2ステップを横(ゴールとは違う方向)に踏むのがユーロステップです。1ステップから2ステップに移る際に、サイドキックをするように地面を蹴ります。
横移動をすることでコースを防ごうとする相手ディフェンスを「ひょいっ」とかわすことができる、非常に便利なフィニッシュスキルです。正しく行えるように、手順をみていきましょう。
- ゴールに向かってドライブします
- 最後のドリブルと、0ステップ(この動画ではドリブルと反対側の足)のタイミングを合わせます
- 1ステップを踏みます(ディフェンスがいないコースへ踏み込みましょう)
- 2ステップは、1ステップからサイドキックしたディフェンスのいないスペースに踏み込みます
- 落ち着いてレイアップシュートを打ちましょう
よくあるシーン別の実戦ユーロステップ3選
さて、ユーロステップの基本を学んだところで、試合中に使えるシチュエーション別の実戦ユーロステップを3つご紹介します。
ヘルプディフェンスに対して
オンボールディフェンス(一線)を抜いた後など、ゴールに近い位置で対応してくるヘルプディフェンスに対して行うユーロステップです。
1ステップでコースを防ぎに対応してくるディフェンスに対して反対側のスペースへ2ステップを踏み込むことで相手を出し抜き、シュートへつなげます。
タイトなディフェンスに対するプレッシャーリリース
オンボールディフェンスがタイトにプレッシャーをかけてきた時、ユーロステップで進行方向を変えることでそのプレッシャーを開放することができます。
速攻を阻止しようとするディフェンスに対して
ファストブレイクなどのシーンで後から追いかけてくるディフェンスに対して、ディフェンスの進行方向と逆にステップを踏みます。
上記でご紹介させていただいた3つのフィニッシュですが、どのスキルにも共通して、スピードに乗った状態から、1ステップでスローダウンしましょう。その瞬間にディフェンスがどのようなリアクションをするのか確認します。次に2ステップを素早く踏み込み、シュートに持ち込みましょう。
まとめ
ユーロステップの基本から実戦で相手ディフェンスを出し抜く方法まで解説させていただきました。
1歩目から2歩目、自由自在に侵入角度を変えられるユーロステップを使いこなすことで、あなたの得点チャンスは確実に増えます。ぜひ、参考にしていただき、あなたのスキルの引き出しに入れていただければ幸いです。