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バスケの「トラベリング」を徹底解説します

ルール
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あなたは、バスケットボールのバイオレーション(違反)である、「トラベリング」を正しく理解していますか?

試合中にトラベリングをコールされても、なぜコールされたのかがわからなかったり、トラベリングをしないように練習したいと思っても、やり方がわからなくて困っていませんか?

このテキストでは、トラベリングについての基本的なルール確認と、実践でコールされないための練習方法、そして0歩目(ギャザーステップ)の概念などをご解説して参ります。

  • トラベリングのルールを正しく知ることができます
  • よくあるトラベリングの例をご紹介します
  • トラベリングを防ぐ方法を学ぶことができます
  • 「0歩目」の基本的な概念を学ぶことができます

3歩、歩いたらトラベリングの罠

バスケットボールは学校体育でも必修となっていることが多く、トラベリングというルールを全く知らない方はあまりいないのではないでしょうか。

コート上はドリブルをしながら動かなくてはならず「ボールを保持してから2歩まで歩いてよい」または「3歩以上、歩いてはいけない」というように認識されていると思います。学校体育ではここまでの理解でも問題ないかもしれません。しかし、競技バスケットをされている皆さまは、この言葉の罠にハマらないように正しく理解して、実践していく必要があります。

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歩数の数え方

まずは、ボールを保持する際の、歩数の数え方を確認していきましょう。

ボールをキャッチする際には、次の動作へつなげるために「ミート」を使います。基本的には体を少しホップさせながらボールをキャッチします。

ボールミート(迎え入れる)

こちらの動画では、両足ミート、片足ミートを紹介しています。
ボールをキャッチした時に、両足ミートをした場合は「1歩目」として数えます。両足が地面についたのだから、2歩ではないの?と思ってしまうかもしれませんが、この時点では1歩目なのですね。次にいずれかの足を動かした時、その足が2歩目として確立されます。

片足ミートをした場合、キャッチ後に先に着地した足を1歩目、後に着地した足を2歩と数えます。

ピボットを使う

バスケットボールには、「ピボット」(ピヴォット)というスキルがあります。ボールを保持した状態で、「1歩目の足を床から放さなければ、2歩目の足を自由に動かすことができる」という基本スキルです。1歩目の足のことを「ピボットフット」と呼び、2歩目の足を「フリーフット」と呼びます。

このスキルを使うことで、ボールをキャッチしてから2ステップしか歩けないバスケットボールにおいて、プレーの幅を広げていくことができます。

ピボットの基本解説

よくあるトラベリングシチュエーション4選

よくあるトラベリングのシチュエーションを見てみましょう。シーンによって基準が少し違うので確認していきましょう。

【その1】ピボットのズレ

ボールを保持している状態の、ピボットフットが地面からズレてしまうトラベリングです。ピボットフットは母指球(ぼしきゅう)を地面から離さないように気をつけてください。コートが滑りやすくなっていたり、ディフェンスのプレッシャーが強い場合にズレが生じやすいです。

ピボットする時は、ピボットフットのかかとを上げてフリーフットを動かすことをおすすめします。

ピボット5方向

【その2】ボールリリースの遅れ

ボールを保持していてピボットフットが地面に残っている状況で、次にドリブル・パス・シュートのいずれかを選択したい場合、ピボットフットが地面から離れる前にボールを手から放す必要があります。または、ピボットフットとフリーフットを同時に地面から離す=ジャンプして、次に着地するまでにボールを放す必要があります。

ドリブルスタート時にリリースが遅れてトラベリングになるケースは非常に多いので、こちらの動画でトラベリングを防ぐ方法を説明しています。

ストップ!トラベリング | ドリブルドライブで気をつけたいこと

【その3】ボールを保持しながらジャンプした後、ボールを保持したまま着地

ボールを保持して、パスやシュートをしようと思ってジャンプしたものの、ボールを放さずにそのまま着地してしまった。というのもトラベリングになります。

これは、片足でジャンプして同じ足で着地する「けんけん」のステップでも適用されます。

【その4】キャッチ際のミート失敗

味方からパスをもらう時に、キャッチのタイミングと1歩目のタイミングがうまく合わない、または止まることができずに3歩ステップしてしまうこと。これは体育の授業で説明された「3歩、歩いたらトラベリング」に該当するトラベリングです。

バスケ経験者がやりがちなキャッチ際のトラベリングについて以下で説明していますので、そちらもご覧ください。

ボールのもらい方にも注意しましょう

こちらの動画では、ボールミート時のトラベリングについて注意点を説明しています。1990年代後半から2010年世代で現役だった方は当たり前のようにやっていたステップかもしれませんが、現在はトラベリングと判定されてしまいますので、少しずつなおしていきましょう。

  • 空中でキャッチが基本となります
  • 「余計なミートはしない」が正解かもしれません

ギャザーステップを理解しよう

ここまで、基本的なトラベリングのルール確認と、試合中にやってしまいがちなトラベリングの典型例をみてきました。ここからは、オフェンススキルに応用できるギャザーステップを解説していきます。

ギャザーステップとは?

ギャザーステップは、ドリブル中やシュートモーション中などでボールを保持していない(片手または両手でコントロール=キャッチしていない)状況におけるステップのことです。このステップは、1歩目、2歩目としてカウントされず、「0歩目」とされるため、「ゼロステップ」とも呼ばれています。

【0歩目】これってトラベリング??

日本バスケットボール協会が発行する2024バスケットボール競技規則には、以下の文言で記載されております。

動きながら足がフロアについた状態でボールをコントロールした場合、フロアについている足は0歩目とし、その後2歩までステップを踏むことができる。その場合、1歩目がピボットフットになる。

25条 トラベリング 25-2-1より

ボールを保持(キャッチ)した時、ボールを保持するよりも前(または完全に同時)に地面に接地している足は0歩目とされています。

“フロアについている足”は、片足でも両足でも問題ないと考えてよいかと思います。

ただ、ボールミート時しかり、フィニッシュムーブ時しかり、「0歩目」は、次の1歩目、2歩目と一連の動作の中で行われていることが前提でありますので、0歩目で停止した場合は、その足が1歩目(ピボットフット)として確立されます。

ギャザーステップ(0歩目)を上手に活用することで、可能となるフィニッシュムーブを以下でご紹介いたします。フィニッシュ時の動きに変化をつけて相手プレイヤーのファウルを誘ったりなどプレーの幅が広がります。

ギャザーステップを活用したフィニッシュムーブ5選

※テキストの内容と動画内での解説に齟齬があります。テキスト情報が最新です

スタッターステップがトラベリングではない理由

ボールをポケットした状態でハーキーする、スタッターステップというスキルがあります。こちらは、キャリイングザボール(オーバードリブル)をしない限りトラベリングとしてコールされることはありません。なぜなら、ポケットというスキルは「もう一度ドリブルができる状態」だからです。

スタッターステップ

通常のドリブル時にわざわざステップをカウントしていないのも同じですが、ドリブルが再度できる状態でのステップはギャザーステップとしてカウントしないのです。もし、4歩も5歩もステップしてたら大抵の場合はダブドリしているので、過度なステップはおすすめはしません。

まとめ

トラベリングについて解説させていただきました。バスケットボールの基礎を習得する上で、今回ご紹介させていただいたルールの内容を理解し、体が無意識に動くまで徹底して練習する必要があります。テキストを参考にしていただき、皆さんの練習に少しでも役に立てたらと思っております。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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