Categories: ルール

【選手・指導者必見】バスケ審判(レフェリー)の「シグナル」を学ぼう

バスケットボールをプレーする上で、基本的なルールを把握しておくことは大切です。レベルが上がれば上がる程、指導者だけではなく、選手自身がルールを熟知していることは重要になります。

審判(レフェリー)は試合中、ルール違反が起きないように常にコートを動きながら見守っていますが、ホイッスルを鳴らした(コールした)ときは、「何についてコールしたのか?」“シグナル”によって明確にしています。

このテキストでは、審判の基本的なシグナルを学びます。バスケ初級者のプレイヤーの皆さま、指導者の皆さまはぜひ参考になさってください。

  • 審判のシグナルの内容を理解することができます
  • シグナルを理解することで「正しいプレー」や「正しいジャッジ」につながります
diamond | バスケットボールを遊びつくそう

絵画アーティストと共同制作、子どもから大人まで大人気のパスパンを今すぐチェック!

diamond(ダイアモンド)

審判シグナルは主に2種類

試合中に審判がコールした際は、その場で腕を高く上に挙げ、以下の2種類のいずれかのシグナルを示します。

【1】手を広げて「パー」

笛を吹きながら腕を挙げ「パー」を出した時は、試合時間(ゲームクロック・ショットクロックを含む)を止めるシグナルになります。

トラベリングやダブルドリブル、オーバータイムなどのバイオレーションやアウトオブバウンズなど、ファウル以外で時間を止めるためにコールする際にはこのシグナルが用いられます。

【2】拳を握って「グー」

笛を吹きながら腕を挙げ「グー」を出した時は、パーソナルファウルが起きた時のシグナルになります。(いずれも試合時間は止まります)

審判シグナルを事例から学ぼう

以下のジャッジに対して、それぞれの審判シグナルの内容と手順を動画とテキストで確認していきましょう。

1)ダブルドリブル

ダブルドリブルが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらパーの手を挙げる(時間を止めるシグナル)
  2. 両手を上下交互に動かす(ダブルドリブルのシグナル)
  3. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す(どちらのボールかを示すシグナル)

2)トラベリング

トラベリングが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらパーの手を挙げる
  2. 肘を曲げ、両腕を縦に回す(トラベリングのシグナル)
  3. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す

3)3秒バイオレーション

3秒バイオレーションが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらパーの手を挙げる
  2. 親指、人差指、中指を立て、ペイントエリアに向ける(3秒バイオレーションのシグナル)
  3. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す

4)アウトオブバウンズ

アウトオブバウンズが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらパーの手を挙げる
  2. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す

アウトオブバウンズには、それを示すシグナルが存在しません。ただ、何が起こったのか分かりやすくするために審判はジェスチャーを入れることが多いです。

5)プッシング

プッシングが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらグーの手を挙げる(パーソナルファウルのシグナル)
  2. テーブルオフィシャルから見える位置まで移動する
  3. 何番の選手がファウルしたのかを指で示す(背番号のシグナル)
  4. 両手を前に押し出す(プッシングのシグナル)
  5. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す

パーソナルファウルは、テーブルオフィシャルズへの伝達が必須となります。必要であれば、シグナルだけではなく声も出して伝えると間違いが減りますのでおススメです。
例:審判「青23番!プッシング!白ボール!」

6)ブロッキング

ブロッキングが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらグーの手を挙げる
  2. テーブルオフィシャルから見える位置まで移動する
  3. 何番の選手がファウルしたのかを指で示す
  4. 両腕の拳を握り、両手を腰に当てる(ブロッキングのシグナル)
  5. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を指す

7)チャージング

オフェンスチャージングが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらグーの手を挙げる
  2. テーブルオフィシャルから見える位置まで移動する
  3. 何番の選手がファウルしたのかを指で示す
  4. 拳を握り、もう一方の手を叩く(チャージングのシグナル)
  5. 次に攻撃権を得るチームが攻める方向を“拳を握った状態で”指す

8)アンスポーツマンライクファウル

アンスポーツマンライクファウルが起こった時、審判は次の順番でシグナルを行います。

  1. 笛を鳴らしながらグーの手を挙げ、その手首をもう一方の手で握る
  2. テーブルオフィシャルから見える位置まで移動する
  3. 何番の選手がファウルしたのかを指で示す
  4. 拳を握り、その手首をもう一方の手で握り上に挙げる(アンスポのシグナル)
  5. 人差指と中指を立てる(相手チームにフリースロー2本が与えられるシグナル)

テクニカルファウルやアンスポーツマンライクファウルはチームや個人にファウルが加算されるだけではなく、相手チームにフリースローが与えられます。そのため、最後のシグナルはフリースローの本数を示します。

まとめ

バスケットボールの審判が示すシグナルについて解説させていただきました。

  • 審判が笛を鳴らした時に最初に示すシグナルは「パー」と「グー」
  • パーは時間を止めるシグナルで、グーはパーソナルファウルを示すシグナル
  • 最後のシグナルは、次に攻撃権を得るチームの攻める方向を示す

ルールの基本と、審判シグナルの基本を覚えて、正しくプレーできるようにしていきましょう。

【用語解説】バスケのアリウープとは?アリウープを成功されるコツも紹介!
・バスケのアリウープってどんなプレーなんだろう?・アリウープはゴールテンディングにならないのか?バスケ初心者や最近バスケを見始めた人は、このような疑問があるのではないでしょうか。バスケのアリウープは、空中でパスを受け取りそのままシュートを決…
試合で使えるパスフェイク!ディフェンスを反応させて得点チャンスをつくるフィニッシュスキル
「ドライブが読まれてしまう」「シュートが読まれてしまう」「パスが読まれてしまう」そんな経験はありませんか?バスケットボールは相手の攻撃や守りを"先読み"して、駆け引きを制する者が勝利を手にします。今、あなたが後手に回ってしまう状況であれば、…
【バスケ】得点力を一気に引き上げる!「ステップスルー」の基本と実践のポイント
得点チャンスを逃していませんか?ドライブでディフェンスを抜いたのに、フィニッシュで止められてしまう——。ディフェンスにプレッシャーをかけられた時、なす術がない。その結果、苦し紛れのシュートや、逃げのパスをしてしまう。あなたにはそのような悔し…
正しいスクリーンとは?イリーガルスクリーンを防ぐための基本理解
バスケットボールのチーム戦術として多用されるスクリーンプレー。試合中、「ナイススクリーン!」というプレーもあれば、「イリーガルスクリーン!」と笛を吹かれる場面もあります。同じように見える動きでも、ルールの理解や体の使い方ひとつで結果が変わる…
【成長期に必要な3つの行動】中学生・高校生でも身長は伸びるのか?
「身長をもっと伸ばしたい」そう思ったことはありませんか?中高生の皆さんは、身長が思うように伸びず不安になることはありませんか?理想の身長に近づきたいと願うことは多くの方々に経験のあることだと思います。このテキストでは、成長期に必要な3つの行…
SKILLQUEST

"選手・指導者・保護者向けバスケットボール総合学習サービス" 大阪を中心に近畿圏内に展開する子どもバスケットボール教室「ダイアモンドバスケットボールスクール」を運営する一般社団法人バスケットボール推進会が監修する、競技普及と育成を目的に発信する新たなプロジェクト。